2014年3月 7日

NPO法人元氣農業開発機構成瀬一夫様よりメッセージを頂きました

NPO法人元氣農業開発機構幹事長の成瀬一夫氏より、シンポジウムに寄せてメッセージを頂きました。

日本の農業と環境シンポジウムの共同開催に当たって

初めて今回のシンポジウムで、日本豊受自然農株式会社と共同開催させていただくことになりました。自家採種、無農薬、無化学肥料の自然型農業に成功していること、そして「六次産業化」で、日本の農業を元氣にしていこうという取組みを行っており、それを自分たちだけでなく、広く社会に問いかけていこうという態度は素晴しいものだと思います。

岩元睦夫氏や、小名木善行氏、小谷宗司氏、由井寅子氏など、日本の食や農業の問題に対して、有効で具体的な解決策を持っている方々の発表やパネルディスカッション楽しみです。また、インターネットTVを通じて、日本の食や農業の問題に対して関心を持っている方々に対して広く情報公開されていくとういう今回のシンポジウムの姿勢も大変素晴しい。日本の農業を元氣にしていくこのような草の根の活動を我々もしっかりと応援していく所存であります。

近年、「環境」「農業」「健康」について真剣に考えるような雲行きとなってきており、深刻な問題も横たわっていることも事実であります。「環境」に関しては福島の原発事故による放射能汚染、河川、池、沼、港湾、ダム、地下水の汚染、ヘドロ、アオコの発生、生ごみや生活ゴミ、外食産業などから出る食べ残しの残さ、賞味期限切れの食品など多くの課題があります。ゴミは燃やせばいいというのは短絡的な対策と言わざるを得ません。政府も自治体も有機系資源物の再利用、間伐材や廃材など木質系を利用したバイオマスに力を入れようとしております。

そうした課題を根本的に解決する技術は日本の中小企業が有しており、その採用を何故か躊躇しているようにしか思えません。もっと事例を、現場を知るべきと思いますが、時間が無いのか、人手が足りないのか、どうも勉強不足というのが真実ではなかろうかと思っております。

その昔、国会で質問する議員に新聞の切り抜きで、自分で調査もしないで人の話を聞いていた方が多々見受けられました。国政レベルで質問する話ではないというのも多く見受けられました。これは20数年、国会を担当していた経験の話ですが、今も同じという他の記者から言われ残念に思う次第であります。

国会議員全員が「環境」「地球温暖化の状況」「自然農業」「自然な食」について政府に質すべきではなかろうかと思います。まず国会議員、地方議員が正しく認識することが国益に叶うのではなかろうかと思います。

次に「農業」に関してですが、儲かる農業実現にもっと積極的に取り組んでもらいたいと思います。生まれ故郷に戻りたいと思っている若者は多いと聞きます。しかし故郷に戻っても食べていけないと言うのが実情ではありませんか。農業で普通のサラリーマンと同じくらいの収入を得られるようになれば若者は故郷に帰ることができます。若者が多くなれば地域活性化にも繋がり、一極集中から脱することも可能になって来るわけなので、土地利用型農業への助成、所得補償をして施設園芸や近くに加工工場を建てて付加価値をつける努力が必要と考えております。「こんな農協はいらない」と言われないように農協に頑張ってもらいたいと思っております。

日本人の「叡智」と「賢さ」、「粘り」を持って多くの課題を解決に導いていくために民間の英知を結集して我が国の農林水産業を元氣にしようということを目的に設立したNPO法人 元氣農業開発機構は具体的に形にしていく実践を積み重ねていく方針ですので皆様方のご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。

NPO法人 元氣農業開発機構 幹事長
成瀬一夫

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