新着情報

2014年3月16日

シンポジウムは無事終了しました。全日の様子を掲載しております。

第3回日本の農業と食のシンポジウムin京都西陣は無事終了致しました。講演してくださったご来賓のみさま、ご参加いただいたみなさま、ライブ試聴してくださったみなさま、心よりお礼申し上げます。農業と食の問題は人間の存在にかかわる根源的な問題です。引き続きみなさまで考えてまいりましょう。シンポジウムは来年も開催致します。また来年お会い致しましょう!

2014年3月15日

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本日開会いたしました第三回日本の農業と食のシンポジウム

「生命(いのち)の源、自然農と自然食」

ー私たちの食べたものが体になり、私たちの食べたもので病気になり、
私たちの食べたものが寿命になる-

 

その「食とそれをつくる農業」に私たち一人一人が意識を向けて、今、食べているものをみなおす機会です。未来の子供たちのために、私たちが気づいて、変えていきましょう。

今からライブ会場へご来場の皆さまへは大変お得な【スペシャル特典】も盛りだくさん。
ぜひ、京都のライブ会場へお越しください!!

2014年3月14日

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2014年3月13日

NPO法人自然科学研究所理事長 小谷宗司様よりメッセージを頂きました

NPO法人 自然科学研究所理事長 小谷宗司様より当日の講演内容についてメッセージを頂きました。

「国内産薬草栽培の展望」

はじめに

「人々を生かす日本の農業、自然な農業、自然な食」というテーマは、現代の「農」において最も重要な要素と考えております。私の子どもの頃、農地・林地は何にも代えがたい資産として皆が認識し取り扱ってきた。その時の価値観が今でも体に染みこんでいます。
しかるに、今日までの農業施策の結果として農業従事者の高齢化、離農・遊休放棄地の拡大、農薬の多品種頻回使用等々、どのような側面から俯瞰しても適切な業態環境とは言えない状態に陥ってしまいました。人々が希望をもって農業を営めるには、国策の大転換レベルのリセットが必要と考えています。しかし、国はその方向を向いているとは思えない。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は業態にさらなる負荷をかける危険性さえ感じます。
国際標準化的な考え方には違和感があります。日本には伝統的な風土・文化に即した生活様式があります。農業にしても健康にしても、土地を含めた自然環境が適切な方法を決定してくれます。身土不二とか地産地消のような、今では影が薄くなった言葉がそれを教えています。
そうはいっても、残り少ない人生このまま指をくわえているわけにはいきません。染みこんだ価値観を蘇らすべく、私のできる範囲で活動を展開しています。農業の分野で、薬草栽培はまだ小さな位置づけしかもらっていませんが、国がそれに取り組もうとしている大きな情報をもっています。適切な活用をはかれば、安定した経済効果を生むと確信しています。また、東京生薬協会「国内薬用植物栽培事業委員会」委員という、国の施策に多少の影響を及ぼすポジションもいただいています。そんな観点から、本日は「国内産薬草栽培の展望」のテーマで報告を申し上げます。
法律や専門用語等が交えますので、メモ代わりに以下の要旨を作成しました。

現代の生薬事情

現在、日本で生薬を原料として製造される医薬品には、医療用漢方製剤、一般用漢方製剤、生薬製剤(百草丸、龍角散、実母散他多数)、生薬(刻み粉末など)がある。
近年、野生資源の減少、需要の増加、人件費や栽培加工費の上昇、天候不順による減産などで価格や品質などが一定せず、原料生薬の供給は必ずしも安定しているとは言い難い。
日本漢方製剤協会では、中長期事業計画2007(5ヶ年計画)、また平成24年度を初年度とする「中長期事業計画2012」において、最優先課題として「原料生薬の品質確保と安定確保の推進」を掲げている。その事業の一環として「原料生薬使用量等調査報告書-平成20年度の使用量-」を23年7月に公表した。ちなみにこの調査報告書は、我が国において医薬品の製造に使用される原料生薬の使用量に関する初めての調査資料である。
この中で、特筆すべきは原料生薬の産出国のデータである。平成20年度から22年度にかけての数値では、全生薬273品目の総量では中国産約80%、その他の国約7%、日本産2.5%で推移している。 使用量上位の個別品目の内訳をみても(平成21年度)

カンゾウ
(1,412,552kg)
日本産:0% 中国産:100% その他の国:0.2%
シャクヤク
(1,330,174kg)
日本産:3.5% 中国産:96.5%
ブクリョウ
(1,160,903kg)
日本産:0% 中国産:96.5% その他の国:3.5%
ケイヒ
(971,528kg)
日本産:0% 中国産:81.2% その他の国:18.7%
タイソウ
(756,035kg)
日本産:0% 中国産:100%

主要品目のベスト10を数値化しても中国産が87.8%を占め、片や日本産は2.9%のみである。生薬を原料とする医薬品メーカーが、中国に依存してきた数値がここに見える。
このような状態に陥った原因の最大の要因は、中国産原料が安価ということに尽きる。大半の原料価格を精査すると、日本産に比べ1/2~1/3程度にとどまっている。

レアメタル事件をご記憶でしょうか?

-中国政府の輸出規制と日本の製造業への影響-と題して次のような論評があった。
「2010年7月、中国商務部は、レアアース輸出枠を従来の約3分の1に削減しました。このため、原材料の大半を中国から輸入していた日本国内のレアメタル・レアアース関連業者は、調達と価格高騰に悩まされました。日本国内のレアメタル・レアアース関連業者は、原材料不足、価格高騰、円高の三重苦に見舞われています。いずれにせよ、産出が中国に偏っている事は、レアメタルの消費量が世界最大とも言われる日本にとって、大きなリスクを抱えている事になります。中国政府がレアメタルを独占していることを盾に、ロシアのガス外交のような強引な手段に出る危険性は否定できません。
その為、日本の経済産業省は、非鉄金属の内で特に希少な31種類をレアメタルと定義し、中でも特に供給体制に不安が高い金属(ニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウム)は国家備蓄制度を設けて、供給が途絶えないよう備えています。例えば、前出のタングステンやモリブデンは国内消費量の約3週間分、全金属の平均で約24日分の備蓄をしています(2007年末時点)。そして国家備蓄だけでなく、民間企業の側でも「(社)特殊金属備蓄協会」が主体となり、全国の約50カ所でレアメタルの備蓄を行っています。」
独占的な資源を有する国家は、戦略資源として強硬策をとることを否定できません。
このような観点から、現状の生薬流通は極めてリスクの高い状況にある。

国内産生薬栽培推進事業にも国が動いた

現在、厚生労働省、農林水産省、地方自治体の薬務担当部署、農業団体、日本漢方製剤協会が参加して、薬用植物の国内栽培の拡大に向けた取り組みが開始されている。日本における生薬生産の拡大は、農業振興、生産地域の雇用の創成や経済の活性化を促すメリットが期待できる。国民の健康を維持するうえで今や伝統薬である漢方製剤、生薬製剤及び生薬は不可欠のものであり、その原料である薬用植物の国内生産拡大は、特定の国に偏りすぎたカントリーリスクの回避に備える観点からも急務である。
このためさまざまな取り組みがなされている。

薬用植物生産出荷に関する法的規制

現在TPP交渉が各国の命運をかけて進められている。医薬品製造業の分野においても、世界標準化の動きが進められている。
PIC (Phmaceutical Inspection convetion)(医薬品査察協定)
PIC/S (Phmaceutical Inspection co-opratin Schem)(医薬品査察共同スキーム)
24年4月に申請を行い、現在審査が進められている。26年度中には承認の見通し。最大の難関とされているのが、欧米の医薬品業界と日本業界では大きく性質が異なることに起因する。欧米では化学成分を主体とする医薬品が大半を占めるが、日本では生薬製剤がきわめて多く存在するため、GMP「医薬品製造における製造管理及び品質管理の規範」基準をPIC/S GMPに標準化するには多くの難問がある。化学成分は単一成分であるが、もともと生薬成分は多成分系であり、これを化学成分と同等の製造管理及び品質管理を行うには無理がある。このファジーな部分を担保するために、生薬を植物薬と位置づけ基原植物の根拠づけが求められることとなった。

薬用植物栽培における基原植物の根拠とは?

PIC/S GMPに基づき、原料生薬を入荷するに当たり基原植物の学名(リンネの二命名法)、現物(腊葉)、植物供給源の詳細(原産国、地域、収穫時期、採取手順、農薬の記録他、基本的にはGACPの基準に従う)このような事項を証明する書類が必要となる。特に植物名同定記述は、高度な植物分類学の知見が必要とされるため一般の生産者には不可能。
さらに、GACP(適正農業規範Good Agricultural Practices、GAP)は農業生産工程管理というシステム化された生産が必要となり、標準書、手順書や記録書など煩雑な要素が加わる。一般の生産者にはなじみがない。
需要者(生薬卸問屋・医薬品メーカー)が原料生薬を購入するに当たり、PIC/S GMPガイドラインに沿って、法的に適合と判断して初めて入荷することが可能となる。単なるトレーサビリティの情報ではなく、法的な書類の添付が必要となる。
身内での消費を除いて、山で薬草を採取して売る。遊休放棄地で薬草を栽培して売る。このような手続きなしの薬草販売はできない。

先手必勝

現時点ではPIC/S GMPの要求事項は「情報として整備せよ」という経過措置が取られる。完全施行までおよそ5年程度は必要と見積もられている。この間に、多様な要件を理解し一歩先んじて栽培事業に着手することは大きな経済効果が得られると確信する。
そのための協力は惜しまない。

2014年3月13日

プログラムを掲載致しました

プログラムを掲載致しました。

※プログラム内容・講演者は変更になる場合がございます。ご了承ください。

2014年3月15日(土)第1日目

9:15 開場・受付開始 (協賛団体によるブース出展・セールあり)
10:00 開演 開会挨拶、開催宣言、来賓祝辞、国歌斉唱 由井寅子大会長
(日本豊受自然農代表・農民)
10:20 来賓講演「古来から日本人が大切にしてきた農と食」 小名木善行
(日本の心を伝える会代表、国史研究会代表)
11:40 事例発表「遺伝子組換、F1でない自家採種、固定種、在来種 自然な種にこだわった農業」 米丸輝久
(日本豊受自然農 洞爺農場 農場従事者)
事例発表「無農薬、無化学肥料、カブトムシとともに土壌を発酵させた堆肥を用いる自然農の実践」 吉岡健生
(日本豊受自然農 函南農場 農場従事者 JPHMA会員)
事例発表「レメディー、マザーチンクチャーを使った農業」 吉田 誠
(日本豊受自然農 函南農場 農場従事者 JPHMA認定ホメオパスNo.0225)
事例発表「農家がつくる安心安全な加工食品と自然化粧品」 田中澄人
(日本豊受自然農函南本社 シェフ・食品加工担当)
12:40 <昼食休憩 60分> ※豊受無添加弁当販売(要予約)
13:55 来賓講演「自然との共生社会における『農』の役割」 岩元睦夫
(農学博士、 元 農林水産省農林水産技術会議 事務局長)
14:55 休憩
15:15 基調講演「自然な農業と自然な食へ 日本の現状」 由井寅子
(大会長 日本豊受自然農代表・農民)
16:15 休憩
16:20 パネルディスカッション「人々を生かす日本の農業 自然な農業と自然な食」 岩元睦夫、小名木善行、小谷宗司、 成瀬一夫(元氣農業開発機構幹事長)、由井寅子他 登壇予定
16:55 初日終了挨拶 由井寅子大会長
(日本豊受自然農代表・農民)

2014年3月16日(日)第2日目

8:30 開場・受付開始 (協賛団体によるブース出展・セールあり)
9:00 開演 2日目開会挨拶、1日目ダイジェスト映像上映 由井寅子大会長
(日本豊受自然農代表・農民)
9:30 来賓講演「自然型農業での国内産の薬草の復興」 小谷宗司
(薬剤師 自然科学研究所 理事長)
10:30 休憩
10:50 事例発表「動物における食べ物の重要性」 水野和子
(CHhom1期生)
10:50 事例発表「顔の湿疹と痒みのケース」 山内知子
(JPHMA認定ホメオパスNo.0109)
11:30 <昼食休憩 60分> ※豊受無添加弁当販売(要予約)
13:30 来賓発表「戦後、なぜ日本の食と農業がここまで崩壊していったのか、そしてその解決策」 小名木善行
(日本の心を伝える会代表、国史研究会代表)
14:00 休憩
14:20 基調講演「自然な農業と自然な食へ その解決策」 由井寅子
(大会長 日本豊受自然農代表・農民)
15:20 休憩
15:40
パネルディスカッション「人々を生かす日本の農業 自然な農業と自然な食」 小名木善行、小谷宗司、成瀬一夫(元氣農業開発機構幹事長)、由井寅子他 登壇予定
16:20 閉会式・閉会挨拶 由井寅子大会長
(日本豊受自然農代表・農民)

2014年3月12日

元農林水産省農林水産技術会議事務局長 岩元睦夫様よりメッセージを頂きました

元農林水産省農林水産技術会議事務局長 岩元睦夫様より当日の講演内容についてメッセージを頂きました。

自然との共生社会の実現と「農」の役割

今週の火曜日、あの日から3回目の3.11を迎えた。改めて犠牲になられた方々へ哀悼の意を表するとともに、元の平和な生活に思いをはせながらも、ままならぬ現実の中で日々の生活を送られている被災地の皆様に対して心より激励の言葉を届けたい。

ところで、単に大震災といって片付け、一方で未曾有とか天災とかで割り切るのであれば、命を落とされた方々や被災された方々に対して申し開きができないと思っている。辞書によれば、未曾有の原義は未だ起ったことがないこととある。しかし、地震国の我が国では、史実として記録に残された大震災は数多くあったし、全国各地に過去の大震災にまつわる事跡や故事が残されている。決して未曾有ではない証しである。

原発事故にしたってスリーマイル島、チェルノブイリの大事故のみならず、中小の事故を含めると、仮に未曾有の意味を滅多に起こらないことと緩めても、それら原発事故はこの半世紀に起きたことであり、未曾有では済まされないことは自明である。にもかかわらず、一部の者が「科学」という言葉の意味を曖昧にしたまま、天災という言葉ですべてをご破算にし、巨大な堤防で津波に抗しようとする発想や地球温暖化対策には原発が科学的にも最適とする発想など、「天災は忘れた頃にやってくる」という先達の教えを引くまでもなく、自然の摂理に背を向ける以外のなにものでもない。そうした発想がどうしてできるのか、今日まで科学・技術に関係してきた者として理解に苦しむのである。

92年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議「地球サミット」以降、我が国の環境行政は大きな進展をとげ、さまざまな関連法等が制定された。そのひとつに自然と共生する社会の実現と地球環境の保全を目的とした02年の「自然再生法」があり、また低炭素化社会、循環型社会、自然共生社会の統合的な取組による持続可能な社会の実現を目指すとされた06年の「21世紀環境立国戦略」等がある。

その当時、想像すらしなかった大震災が現実に起きて3年が過ぎた。この機会に「自然との共生」の発想の原点に戻り、庶民的・直感的感覚で震災からの復興の方向性のあるべき姿を考えてみることが重要である。そうすれば、その中で自ずから「農」の役割が浮き彫りになるはずである。

2014年3月11日

由井寅子大会長からのメッセージその2「おもてなしの心は自然な農業と食から」を掲載致しました

第3回日本の農業と食のシンポジウム 由井寅子大会長からのメッセージ その2「おもてなしの心は自然な農業と食から」を掲載致しました。

おもてなしの心は自然な農業と食から

私は、2011年3月の東日本大震災後に、自然農を徹底してやろうと決意しました。それは、私たち日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)は、震災直後から4回ほど被災地支援に行きましたが、実際被災地に行ってみて、多くの人々が安全な水と野菜を第一に欲していたという事実に直面したからです。

有事の時に、安全な水と食料が最も大事なものになることがわかったので、種からこだわった日本古来の自然農を取り入れ、本格的に野菜をつくりはじめました。

収穫した野菜を添加物を使わずに加工するための地熱と太陽熱を利用して発電するOMソーラーの工場もつくりました。常温で一年間保存がきくようなレトルト食品も開発できました。災害時に備えて備蓄できるように、安全で栄養価が高く、長期間保存できるものをつくりたかったからです。そのために土を自然に戻し、自然な種にして行きました。無農薬・無肥料・種にこだわる豊受自然農法は、野菜には厳しいかもしれませんが、その厳しさと私たちのかける愛情に育まれて、風や雨や夏の暑さにも負けない強い野菜が作られます。ですから、豊受野菜は、熱を加えても型崩れを起こしたり、風味がへったり、栄養がへってしまうことは少ないです。ちなみに水は、塩素のない井戸水を非加熱で利用しています。

昔のことですが、田舎生まれの私にとって、東京での生活やしきたりはとてもストレスになっていました。人間関係に悩むことも多く、そんな時はいつもどこか田舎に行き、自然に身を放下することで私の心の傷は癒されてきました。人にだまされたり、誹謗中傷されたり、人間不信になったりしていた私を、無条件に受け入れてくれたのは、山や海やそよ風や花々だったのです。こうして、農業をやるようになったのも、被災地の現状を見ただけでなく、私の心が自然の偉大さや自然のやさしさを求めていたからだと思います。

自然な野菜は体をつくる大切なものです。また、自然な農業は愛と感謝の心をつくります。私は自然農をやることで多くの心が癒されていきました。黙々と土にひれ伏して、時のたつのも忘れて草を取る時、心が洗われて、辛く苦しい出来事に対しても、感謝の心が芽生えてくるのです。それは、野菜も土も一生懸命生きていて、目をかけた分、手塩にかけた分、しっかりとこちらの愛に応えてくれ、大きく育って行き、雨の日も日照りの日も厳しい環境の中、力強く生きようとしている野菜たちや土たちのけなげさに感服するからです。自然が、上手くやれなかった私、人を嫌う私、自己卑下している私をそのままにすべて受け入れ、包み込まれたような感覚を味わった時、大いなるものに愛され、今日まで生きてこれたことを実感し感謝の気持ちでいっぱいになりました。自然農を通してちっぽけなことにこだわっていた自分が解き放たれ、自然と感応し一体になるときが最高の幸せです。

ここに私の詩を載せます。

「おもてなしの心は自然な農業と食から」


日本の誇りを取り戻すために
自然な農業に戻ろう。
日本の古き良き時代にあった
日本が世界に誇れるものは
おもてなしの心。
それは、相手を慈しみ
想いやる心である。

このような心をもう一度取り戻すために
私は土にひれ伏し
黙々と農作業をする。
土や虫、草、環境を思いやり、慈しみながら
自然の中に身も心も放下し感応すると
そこにあるものは
大自然の織なす命たちの世界。

草もトンボも大根も風も
そして、私も一つになって
命が輝いている。
大地の母に抱かれて
農作業をするときに
本当に幸せだなあと心から感じる。
こんなにも心は自然を欲しているんだ。

そして自分が作った野菜を食べる時、
野菜の命と私の命が融合し、
私の体は喜びにあふれる。
昔、田舎で食べた
懐かしい味とにおいがよみがえる。
体はこんなにも自然なものを欲しているんだ。

自然の農業は私たちの心の癒し
自然の食は私たちの体の癒し
これが、自然からの最高のお・も・て・な・し。

平成二十六年三月八日
由井 寅子

2014年3月10日

3月9日、仙台にてシンポジウムプレイベント「とらこ先生の生き方シリーズ 〜食と農業の復興!生命を育む自然な食べ物 〜」が開催されました

 

(講演前に大崎八幡宮に参拝)

3月9日、仙台にて、今回のシンポジウムのプレイベント、「とらこ先生の生き方シリーズ 『食と農業の復興!生命を育む自然な食べ物 』が開催され、多数のお客様にご参加頂きました。また、講演の様子は、USTREAMにてライブ配信され、あわせて多くの方にご試聴頂きました。

開催の様子

 

東日本大震災からまもなく3年を迎えようとしています。あの日を忘れないために、私たちはいま何を学び、これからの生き方にどのようにいかしていけば良いのでしょうか。

本日は仙台でおよそ1年ぶりとなるとらこ先生の講演が行われました。今回は「食と農業の復興」がテーマです。

震災以降とらこ先生が感じたのは食と農業の必要性でした。それはとらこ先生が災害支援で福島を訪れた際に福島の方々が一斉に買いに集まったのは、レメディーよりも自然農の野菜の方だったからです。

また実際に福島、宮城、岩手での2011年の稲の収穫量や漁獲量は前年を大きく下回り、これをみても東北への影響がいかに深刻なものかがわかります。

ですから、とらこ先生はすぐに農業生産法人・日本豊受自然農株式会社を立ちあげ一人ひとりが畑を耕し、自給自足することの大切さを伝えてきました。

講演ではまず、戦後、破壊された日本の食と農業の問題を取り上げました。昔と今の野菜は似て非なるもので味もにおいも栄養も野菜の生命力も失われてしまったことが多くの方の声やミネラル分析からわかっています。

また次の問題として、日本の食に対する価値観の破壊について。1980年代に行われた輸入の自由化や規制緩和による弊害として、今、大量に市場に出回る安かろう悪かろうの食品や、危険な遺伝子組換えやF1種から育った不自然な野菜が蔓延し、 1980年代を皮きりに癌や難病、奇病が増えているとのことです。

日本では報道されないような世界の食の裏側にメスを入れるような衝撃的なさまざまな映像も上映しましたが、恐れるのではなく知ったがうえで対策を考える。「心配ないよ。」ととらこ先生がこれからの時代を賢く生き抜くための、大切な知恵と心構えをお話ししていただきました。

その対策となるレメディーやマザーチンクチャー、植物発酵液。これらを使って育った豊受のいきいきとした生命力にあふれる野菜たち。今日も会場のいたるところにたくさんの元気な野菜がレイアウトされ、素晴らしくみずみずしい「気」を放っていました。そして講演終了後には多くの方々が野菜を求めてあふれそうなほどの人だかりができていました。

最後にエリッククラプトンさんがとらこ先生の災害支援の活動をサポートするために使ってくださいと許可をくださった「Tears in Heaven」に載せたJPHMA災害支援の映像を上映すると多くの方が泣いていらっしゃりました。さまざまな思いで画面を食い入るように見つめている皆さんの様子はとても印象的でした。

今年もまた3月11日が来ます。あの日を忘れないためにも、私たちひとりひとりが事実を知り、行動を起こし、家族や子供たちを守り、日本の未来をよりよきものにして行きましょう。

本日の講演はPatchTVさんによって全世界にUSTREAMライブ配信されました。インターネットで多くの方が視聴されたようです。アーカイブ配信も今後予定されておりますので詳しくはHPをチェックしてくださいね。

 

参加者アンケート抜粋

●本日は、仙台講演会に参加させて頂きました。このような機会を本当にありがとうございました。食について、知らないことばかりで、薬で無理矢理大きくさせられた動物の姿にただただ驚くばかりでした。無知は本当に罪なことなんだと痛感しました。人間は食物連鎖の頂点だから、動植物 に多くの薬を使えば、人間だって病気になるのは当たり前だと思いました。震災からもうすぐ3年になろうとしていて、家の近所は(ここは津波の 被害があった場所です)過疎化が進み子供が減り、老人ばかりの地域になり、悲しい気持ちでしたが、エリックプラクトンさんの詩に、涙がぼろぼ ろ溢れました。過去に農薬をたくさん使ってしまった、今は使われない祖父母の農地があります。少しずつでも自分達で食べ物を作ってみたいなと 思いました。

●現代の食が危機にさらされていることは知っていましたが、本日のより詳しく具体的なお話をお聞きして、改めて、毎日の食の大切さを感じることができました。実家でも農業を行っていて自分もできる範囲で従事しているのですが、AP等を使用した野菜作りの可能性についてもお聞きし、これからの農作業に生かしていきたいと思いました。今年の農作業が楽しみです。エコヴィレッジ構想についてもお話を聞いていてワクワクしてきました。みんなが笑顔になれるプロジェクトとても素敵だと思います。本日はありがとうございました。

●(デンマークより)本日早起きをして由井先生の講演のライブを拝見させていただいていましたが、息子がなぜか朝早いのに起きだしてしまい少 しの間は息子も "あっ寅子先生" とおとなしく嬉しそうに見ていたのですが・・・寅子先生の講演も然り、CHhomの授業を受講させていた だいていていつも思うのですが、資料の多さといい、授業内容の濃さといい由井先生とまた スタッフの皆様の情報収集、勤勉さ、ご努力,ご熱心さには頭が下がります。

●イギリスに居ながら、日本のライブ講演に参加できた事を感激しながら視聴させ て頂きました。本日の講演も、いつもながら多くの事実を教えて下さり、2時間半が、あっとい う間に感じました。 体の土台となる食の質から着目され、自然農を自ら実践される由井先生は、本当 に偉大だと改めて思います。 世の中が変わるには、自然農、自存自衛が必要なのだと分りました。 先生の開発された、AP、野菜のためのチンクチャー、酸性雨のレメディーは、自然農をする為の強力なサポートであります。エリックさんのTears in Heavenは、支援活動DVDをしんみりとした気持ちで観せて下さいました。 ライブで配信された事も感動しました。 今回は、この様な機会を設けて頂き、ありがとうございました。

●ご親切に、ご案内を、ありがとうございました。お陰さまでスマホにて、聴くことができました。貴重な、深刻な、お話でとても、色々な角度か ら考えさせられました。不安がるだけでなく現実を、受け入れ、できることからやっていこうと思います。ありがとうございました。

●仙台で自然食品と無農薬のお店をやっています。震災後食べものを作る大切さに目覚め野菜や米を生産者まかせにして、売るだけではなく、自分でささやかでも米や野菜を作ってみようという気持が本物になりました。米づくりと野菜づくりを自然栽培で無肥料で固定種で種とりを試みながらやっていますが、とてもむずかしいと感じています。そんな中ホメオパシーの堆肥づくりはとても参考になりました。ぜひ、レメディを使ったアクティブプラントも積極的に使ってみたいと思っています。今日のとらこ先生のお話を聞いてますます農に対する想いが深まりました。ありがとうございました。

●今日も本当に充実した講演会をありがとうございました。テンポよく内容ももりだくさんで楽しかったです。とらこ先生のパワーもいただきました。真の意味での”食べる”ことの大切さ、自存自衛の大切さ!!もう一度しっかり目をむけて実践していきたいと思います。エキネシアの服、着たいです!!インナーチャイルドのクライアントさんにも食の話をして宿題としてやってもらうこともあるのですが、その部分も強化していきたいと思いました。インナーチャイルドセラピーのケースも提出したいと思いまとめていました。よろしくお願い致します。

●今日はありがとうございました。農業は祖母がやっていますので、祖母の野菜の味で育ったので、スーパーで買ったものは全く味がなく、食べる気がわきません。手作りのあの味を作れる様、今後私も農業をやりたいなと思いながら、なかなか行動に移せてはいません。今、ホメオパシーで自分の体を変えている最中です。ホメオパシーに出会えたことは、本当に幸せなことだと思います。大変な苦労で日本にホメオパシーを広めて下さったとらこ先生に感謝。初めての講演会、今日ここに来れて良かったです。ありがとうございました。

●今日はネット配信してくださりありがとうございました!東京にいた頃のように行けなくなっていたのでPCを通して寅子先生に会えたのが嬉し いです。そしてちょうど休みだった母にも一緒に見てもらうことができ、それがとっても有難かったです。生が一番だけれどPC越しでもやっぱり 寅子先生のエネルギーがびしばし伝わってきましたので、有料でもいいのでまたぜひお願いします。聞いて欲しい方がたくさんいます♪

●食べることへの興味はあっても、それが安全なものなのかということころまで頭になく、家計をあずかる身として、いかに食費をおさえるかということにばかりとらわれていました。現実におどろかせれることが多かったですが、おびえることなく、いろんな情報を得て、調べて、自分自身、そして家族を守っていければと思います。夫の実家が農家でもてあましている土地があるにもかかわらず、これまでは見向きもしないできましたが、自分でできる範囲で、自分で食べるものを作ってみようかと思いました。

●とても素晴らしい内容で感動しました。食の大切さ農業の大切さを再認識し、これまで以上に抗生物質 ホルモン剤 遺伝子組み換え食品を取り入れないよう用心しようと思いました。食以外にも他方面に造詣が深いと実感しました。ホメオパシーエコビレッジ構想に全面的に意を同じく思い、この構想をお持ちの先生の下学ぶことができ、大変うれしく改めて思いました。マスコミ 製薬会社 特定の団体や思想との関わりと政治など、表面だけで踊らされず 背後にあるものにも注意をし、真実は果たしてどこにあるのかを考えて行かなくては、賢い人になりたいと思いました。日本に住んで恩恵を受けながら、日本をたたき日本を陥れようとする日本人が目覚めることはあるのでしょうか?

●今年もとらこ先生に直接お会いでき、生の声を聞かせて頂く機会に恵まれた事を心から嬉しく思います。ありがとうございました。とらこ先生が3年前の震災後に食の大切さを痛感させ、このような活動を続けていらっしゃる姿勢に東北をいつも想って下さっている想いをとても感じ、私も自分ができる事を少しでもできるよう歩んでいきたいと思います。今日の講演をうかがい、とても元気になりました。本日はお忙しい中ありがとうございました。

2014年3月10日

日本の心をつたえる会代表 小名木善行様 よりメッセージを頂きました

日本の心をつたえる会代表 小名木善行様より、今回のシンポジウムの講演内容について、メッセージを頂きました。

15日講演「古来から日本人が大切にしてきた農と食」

日本列島では、11万年前には、石器が使われ
3万年前には、加工した石器(磨製石器)が使われ、
1万6500年前には、世界最古の土器がつくられ、
1万3000年前には、人の形をした土偶がつくられ、
1万2500年前には、漆が栽培され、使われていました。
その日本人が大切に育んで来た農と食。
目からウロコの日本の歴史です。

16日講演「戦後、なぜ日本の食と農業がここまで崩壊していったのか、そしてその解決策」

人は、食べなければ生きて行けません。
人口は、食べ物のある範囲でしか維持することができません。
その食を、わたしたちの国はどのようにして保持し続けてきたのでしょうか。
そして戦後の食は、いまどうなっているのでしょうか。

2014年3月 7日

NPO法人元氣農業開発機構成瀬一夫様よりメッセージを頂きました

NPO法人元氣農業開発機構幹事長の成瀬一夫氏より、シンポジウムに寄せてメッセージを頂きました。

日本の農業と環境シンポジウムの共同開催に当たって

初めて今回のシンポジウムで、日本豊受自然農株式会社と共同開催させていただくことになりました。自家採種、無農薬、無化学肥料の自然型農業に成功していること、そして「六次産業化」で、日本の農業を元氣にしていこうという取組みを行っており、それを自分たちだけでなく、広く社会に問いかけていこうという態度は素晴しいものだと思います。

岩元睦夫氏や、小名木善行氏、小谷宗司氏、由井寅子氏など、日本の食や農業の問題に対して、有効で具体的な解決策を持っている方々の発表やパネルディスカッション楽しみです。また、インターネットTVを通じて、日本の食や農業の問題に対して関心を持っている方々に対して広く情報公開されていくとういう今回のシンポジウムの姿勢も大変素晴しい。日本の農業を元氣にしていくこのような草の根の活動を我々もしっかりと応援していく所存であります。

近年、「環境」「農業」「健康」について真剣に考えるような雲行きとなってきており、深刻な問題も横たわっていることも事実であります。「環境」に関しては福島の原発事故による放射能汚染、河川、池、沼、港湾、ダム、地下水の汚染、ヘドロ、アオコの発生、生ごみや生活ゴミ、外食産業などから出る食べ残しの残さ、賞味期限切れの食品など多くの課題があります。ゴミは燃やせばいいというのは短絡的な対策と言わざるを得ません。政府も自治体も有機系資源物の再利用、間伐材や廃材など木質系を利用したバイオマスに力を入れようとしております。

そうした課題を根本的に解決する技術は日本の中小企業が有しており、その採用を何故か躊躇しているようにしか思えません。もっと事例を、現場を知るべきと思いますが、時間が無いのか、人手が足りないのか、どうも勉強不足というのが真実ではなかろうかと思っております。

その昔、国会で質問する議員に新聞の切り抜きで、自分で調査もしないで人の話を聞いていた方が多々見受けられました。国政レベルで質問する話ではないというのも多く見受けられました。これは20数年、国会を担当していた経験の話ですが、今も同じという他の記者から言われ残念に思う次第であります。

国会議員全員が「環境」「地球温暖化の状況」「自然農業」「自然な食」について政府に質すべきではなかろうかと思います。まず国会議員、地方議員が正しく認識することが国益に叶うのではなかろうかと思います。

次に「農業」に関してですが、儲かる農業実現にもっと積極的に取り組んでもらいたいと思います。生まれ故郷に戻りたいと思っている若者は多いと聞きます。しかし故郷に戻っても食べていけないと言うのが実情ではありませんか。農業で普通のサラリーマンと同じくらいの収入を得られるようになれば若者は故郷に帰ることができます。若者が多くなれば地域活性化にも繋がり、一極集中から脱することも可能になって来るわけなので、土地利用型農業への助成、所得補償をして施設園芸や近くに加工工場を建てて付加価値をつける努力が必要と考えております。「こんな農協はいらない」と言われないように農協に頑張ってもらいたいと思っております。

日本人の「叡智」と「賢さ」、「粘り」を持って多くの課題を解決に導いていくために民間の英知を結集して我が国の農林水産業を元氣にしようということを目的に設立したNPO法人 元氣農業開発機構は具体的に形にしていく実践を積み重ねていく方針ですので皆様方のご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。

NPO法人 元氣農業開発機構 幹事長
成瀬一夫

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