4月10日 午後の様子
来賓講演
「人々の健康と環境を考えたオーガニックの酪農をめざす酪農王国オラッチェ、設立20年の歩み」
JA函南東部の片野組合長からご講演いただきました。
始めに、酪農家が構成員の大部分を占める、函南東部農協の特徴をご紹介されました。
また、現在の大部分の消費者が低価格の乳製品を求める事から、酪農業界全体がGMOの安い飼料を使い、あまり牛たちに手をかけずに低価格の乳製品を生産する事が主流である中、JA函南東部では牛にNON-GMOの飼料を与え、手間暇をかけて牛の健康を守る事で、乳製品の質を高めブランド化する努力を通して、困難を乗り越えた歴史が語られました。
また、函南の地で日本の農業を復興させたいと語る由井会長との衝撃的な出会いについては、時間の関係でまたの機会にご紹介します、との内容が伝えられました。そして最後に、今後とも、豊受自然農と共に手をとりあっていきたいという力強いメッセージが伝えられました。
日本の農業、酪農を愛する片野組合長に大きな拍手が送られました。
来賓講演
「この私が変われた理由」
子役に抜擢され芸能界に入ってからの、芸能生活の光が当たる部分だけでなく、表には出せなかった抱えきれないような苦労も含め杉田さんが生き抜いてきた半生を赤裸々に語られました。
そして東日本大震災を契機に福岡に移住しての自然農との出逢い、様々な方との運命的な出逢い、ブータンへの旅、山形県で伝統野菜の種を守り継ぐ映画「甦りのレシピ」との出逢いを通じての「自然な種」との出逢いなど語られました。
そして、自然農の師匠の松尾靖子さんの死。さらに母親の介護を通して、身も心も苦しくクタクタになっていた時期に運命的にとらこ先生と出逢い、とらこ先生との相談会の中で自分の中に抑えていたマイナスの感情を表現していくことで癒されていった話など、まさに杉田さんの「この私が変われた理由」は、本人も涙しながらの発表でした。
聞く側も涙なしでは聞かれないお話でした。それでいて、深刻になるのではなく、その中で皆の心をポッと明るくするような何かほっとする感を与えてくれるという杉田さん持前のさわやかな感動的なトークとなりました。
昨秋より杉田かおるさんは、日本豊受自然農函南農場の一部の圃場を借りて、とらこ先生と一緒にハーブや野菜の栽培も始めました。これらのハーブたちをこれから味わえるのも楽しみですね。
基調講演
「医食農健 -自然な種・自然な農業が人々を健康にする-」
第5回 日本の農業と食のシンポジウム 由井寅子大会長の発表テーマは「自然な種、自然な農業が人々の健康を守る」
まずは日本の農業を取り巻く大きな問題として、農業従事者、消費者、国、それぞれの側が抱える問題点、また今の農地で育った農作物の栄養不足から現代人のミネラルが不足し、多くの病気が引き起こされている農薬・グリホサートの問題点などを提起し、対策の一つとして、人間が持っているシキミ酸経路を守ること、また腸内環境を整えること、そのためにも自然な農業、そこで育った野菜が重要な役割を持つことなどを話されました。
次にホメオパシーには食原病への解決法があることを映像を通して紹介。
激しい嘔吐で栄養が不足しガリガリに痩せた若者が腸とミネラルをサポートし、菌のレメディーやトリプトファンが多いレメディーをとることで1度の相談会で劇的に改善されました。
GMO作物によりミネラル欠乏の影響をかんがみ、それぞれのレメディーが選ばれた解説を交えて話しました。また難病、セリアック病によって疝痛で体をのけぞらせながら泣き叫んでいた女の子もまた腸とミネラルサポートや腸のレメディーをとることで、傷みがなくなり、ミネラル吸収が高まり、すくすく成長して行く様子が上映されました。
日本の復興、農業の復興の願いを込めて日々活動を行う日本豊受自然農。
ミネラルがふんだんな畑を作るために、土壌が喜ぶ発酵液や乳酸菌、麹や微生物、虫たち、ハーブやレメディーを使った生きた土づくりの様子をまとめた映像が紹介され、またそこでいきいき育った野菜たちと豊受の圃場で元気に働く若者・ベテラン勢のあふれるエネルギーがスクリーンを通して伝えられました。
由井大会長の理念をもとに六次産業を実践する日本豊受自然農の活動はオリジナリティーにあふれ、その気の詰まった唯一無二の野菜から作られた化粧品、加工食品なども大変好評いただいています。これからもますます発展して行くことでしょ う。
由井大会長の今回の発表もまた日本の農業に希望を感じさせてくれるとても素晴らしい内容でした。
来賓講演
「免疫を高める食と生き方」
世界的な免疫の権威の安保先生にご講演いただきました。
現代の医療は、血圧が高い事を病気として扱ったり、病気になった臓器を犯人とする傾向にあるが、38億年をかけて進化した1つ1つの細胞に支えらた我々の体は、病気を克服しようと反応しているだけで、その人の日々の生活習慣、考え方、生真面目さなどからくるストレスなど、その人自身のいきざまが真の原因であり、それを映しだしたものでしかない。
その事を理解し、生き方、考え方を変える事が必要など、力強いメッセージが送られました。
自律神経、免疫系、血液循環など、体と心の繋がりを突き詰めて研究した安保先生がたどり着いた結論は、体がやる事への信頼をベースとした現代医学の講義でした。
驚くほどホメオパシー的な人体のとらえ方との共通が多く、参加者達をひきつけました。
お国言葉とユニークな視点からのお話しに笑いの絶えない時間となりました。
パネルディスカッション
登壇者の発表が終わった後、締めくくりのパネルディスカッションが行われ、
相互の発表に啓発された大変、深い内容のシェアとなりました。
まずは由井大会長から、第5回を迎える今回のシンポジウムも素晴らしい大会となりましたことに感謝の言葉を述べられ、また来年も続けていくことを発表されました。
遺伝子組み変えの問題を今後も伝えて行き、私達が食を良くし心を良くして健康になって行くことで日本の真の復興を目指して行きたいと話されました。
印鑰智哉先生
司会より「発表以外で伝えたい事は?」と聞かれて
「食の問題はまずは若い世代の人に伝えてほしい。
犠牲になるのは子供たちであること。メディアは真実を伝えないので、ぜひ今日参加した皆さんから発信してほしい。
もちろん大人になってからも食べ続けることで影響は出る。自分のためにも周りの人のためにも、自分のできる範囲で伝えてください」と答えました。
池田整治先生
司会「私達に本当の情報が伝わらないのですが真実を知るためにはどのようにすれば?」
99%の人が滅びの道を生き、永遠の道を行くのは1%と言われます。
遺伝子組換え以外にも、放射能やさまざまな問題が私達の身の回りにあります。
放射能問題はベラルーシの事例がありますが、東京ではそれ以上の問題の可能性があり、日本は3代で滅ぼされるとも言われます。
メディアは支配され、真実は伝えられないですが、こういった大会をきっかけとして、日本古来の食、豊受自然農の食を食べ、そして1%の人を広げて行く運動が大事です。」
高野先生
「私はこれまで現代医療の限界に気付いてジレンマが多く自分なりにやりたいことをできる場所を探していて、とらこ先生とホメオパシーに出会いました。そして今、豊受クリニックで院長を務めています。
医者がさじを投げる病気が食べ物を変えれば治ることが多くあります。そのような時に薬は要りません。
赤ちゃんが離乳食を早く勧められるのはなぜか?それは早く食べてもらうことで、儲かる人がいるからです。生後4ヵ月に初めてのデザートと言って食べさせるのはどうなんでしょうか?給食で出される牛乳なども問題と思います」
クリニックでたくさんのお子さん、お母さんと接する機会の多い、小児科医師としての臨床の現場からの意見を話していただきました。
杉田かおるさん
「とらこ先生の行動力、実践力に驚かされます。
母が肺が悪いのですが、体の弱い人、老人にも豊受のレトルトはとてもありがたいです。何が入っているか分からないような市販の加工食品やサプリメントをあげるよりも、とらこ先生の安心で安全で美味しい豊受のレトルトで母は生き延びているのだと思います」
安保徹先生
司会「健康にいきるための秘訣は?」との質問に
「妊婦さんや赤ちゃんは弱いと間違って考えられていますが、実は一番病気に強いのは赤ちゃんと妊婦なんです。それは妊娠中は代謝更新が活発なので病気になりにくいので、安心してください。
また子供が成長して外界との接触が増える中で風邪をひきやすくなりますが、そこで免疫を獲得する時期ですから、小さな子供には手洗いとうがいは控えめにしましょう。」
安保先生ならではの素晴らしいご意見をちょうだいしました。
また、それぞれの発表者一人一人に対して由井大会長からも感謝のコメントが述べられ、パネルディスカッションも非常に有意義な意見交換の場になりました。
閉会の挨拶
最後に由井寅子大会長より、多くの参加者とゲストの方々に支えられ、本日素晴らしいシンポジウムが開催できたと感謝の気持ちが伝えられました。
また、我々にホメオパシーを残してくれたハーネマンが生きていれば、今日が261回目の誕生日になる事に触れ、深く深く感謝の気持ちが伝えられま した。
大きな拍手と共に、第5回 日本の農業と食シンポジウムは大盛会の中幕を閉じました。