【メディア掲載情報】環境農業新聞(第179号)
環境農業新聞(第179号)に、日本豊受自然農㈱由井代表のメッセージが掲載されました。
自然型農業の重要性についてのメッセージをご紹介します。
日本豊受自然農・由井代表のメッセージ
東日本大震災から6年、毎春この「日本の農業と食のシンポジウム」を続けることにこだわる理由は、自然型農業が復興しないと国が栄えないと考えているからです。
私たちが食べるものが私たちの体を作っています。だから何を食べるかということは、ダイレクトに健康にかかわる大問題なのです。私たち一人一人の体が健康でなければ、国全体が健康になることなどあり得ません。だから食の大元である農業が最も大事なことであり、農業が自然にならないことには何も始まらないと思っています。
癌や自己免疫疾患などの難病やアトピーやアレルギーをもつ人が増加の一途をたどっています。この原因の一つに私たちの腸が不健康になっていることがあります。腸は神聖な臓器で神様の臓器と言ってよいものです。私たちの生命力の源、免疫の要と言える臓器です。その腸が病んでいるのは、同じく神聖な土の生命力が低下した反映ではないかと考えています。私たちの腸内細菌バランスは、土の細菌バランスと密接に関係しています。
化学肥料や農薬を使うと土の微生物バランスが崩れ、生命力の弱い土になってしまいます。結果、作物は大きくなるかもしれませんが、生命力の低下した作物、水っぽい栄養の薄い作物になる傾向があります。また、農薬は私たちの脳神経に大きなダメージを与える可能性があります。そのような作物を食べることが私たちの腸を弱らせ、生命力を低下させている大元だと考えています。
作物を育てているのは土の生命力であり、それは土の微生物たちの生命力なのです。どうしたら土の微生物たちが喜びをもって生きることができ、生命力を高めることができるか? それは第一に自然であること(化学物質を土に入れないこと)、第二に農民の土への感謝の気持ちです。私たちの腸内細菌が私たちの心に敏感に反応し、善玉菌になったり悪玉菌になったりするように、土の細菌たちも私たちの心に敏感に反応します。微生物も生き物であり心があります。そのため、私たちの心の状態が微生物の心にも伝わります。そのため農作業や加工の前には、土地の神様に祝詞をあげ、土の微生物たちに感謝をする心を整え仕事にとりかかることが大事だと考え実践しています。
いくら農業を自然型で行ったとしても、種自体が遺伝子組み換えであれば、安全・安心な作物を作ることはできません。また、加工の段階でアミノ酸などの化学物質を入れても食の安全を守ることはできません。
農業のキーとなるものは、食べて安心安全なもの、栄養のあるものを作ると云うことです。その上、美味しければなおいいことです。
農業が自然にならないことには何も始まらないと書きましたが、その自然型農業を実践するには、忍耐や感謝の心が不可欠です。効率ばかりとり、こつこつと忍耐強く働くことのできない人や感謝できない人が多いです。
肥料で甘やかされることなく、大地に力強く根をはり、自力で忍耐強く育った自然農の大根や人参を食べることで、将来この国をしょって立つ、自然農の大根と同じように力強く忍耐強い若者が育まれることにつながるのではとも考えています。
一方で、微生物、お天道様に感謝し、コツコツと忍耐強く労力を惜しまない心を育てるために、インナーチャイルド癒しをして心を自然にしていく作業も必要不可欠であると考えています。体と心、両面から自然体にしていくことで、一人一人が幸せになり、国が栄えると信じ、日々行動しています。
4月2日(日)、「第6回日本の農業と食のシンポジウム」(於:京都商工会議所)では私どものこういった1年の取り組みの成果を発表する節目の大会です。ぜひお誘いあわせの上、ご参加ください。