佐野 孝志(さの たかし)

特定非営利活動法人グリーンネットワーク 理事長
株式会社グリーンネット・エンジニアリング 代表取締役 社長
東京大学大学院農学生命科学研究科 研究員
一般社団法人日本有機資源協会 理事

【略歴】
2006年6月 新キャタピラー三菱株式会社 常務取締役退任
2006年7月 東京大学大学院農学生命科学研究科受託研究員
2007年1月 バイオマス活用アドバイザー
2009年4月 農林水産省H21 農業生産地球温暖化対策事業 3年
2010年8月 農林水産省六次産業化対策事業緑と水の環境技術革命プロジェクト 5年
2010年4月 特定非営利活動法人グリーンネットワーク 設立
2011年9月 株式会社グリーンネット・エンジニアアリング設立
2016年までに ビッグサイトの環境展 パシフィコ横浜のBioJapanに毎年出展。
        セミナー主催等約30回。テーマ:竹資源の活用、六次産業化等

【得意分野】
竹林再生・六次産業化・地域活性化・里山環境整備・生物多様性確保のための竹の乳酸発酵微粉末の製造機械の開発(農水省補助)
農業・畜産・食品・健康補助食品・化粧品・プラスチックへの竹粉活用

放置竹林の再生利用

全国の竹林面積は林野庁データでは16万haとなっているが、周辺への拡大・浸食がすすみ、実際はその約3倍になっている。

竹資源がプラスチックにとってかわられ、タケノコの生産はコストで中国にとってかわられ、竹林に手が入らなくなっている。

荒れ放題の竹林は放置竹林と化し、急斜面では集中豪雨時に土砂崩れを起こしている。竹の根が浅いところにびっしりと張りつくすと、雨水の浸透が止まるためである。

竹林の再生に向けてはボランティア活動もあるが、現在の竹の処理機では有価物として販売できるものは殆どなく、活動はボランティアで交通費・弁当は自分持ち、参加費まで負担するようでは継続も難しいのが実情です。

竹は、古来様々な機能成分を持ち、多くの用途に役立ってきたものです。

今回、豊受自然農様で活用を始めている当社で開発した機械で製造した乳酸発酵粉末は農業に活用すると、土壌中の微生物が非常に活発になり、作物の根の張りが大変良くなります。

当然地上の成長も良くなり、収量が増えたり、作物の糖度が上がります。また竹粉は農業資材だけでなく、畜産飼料にもなり、人間の食品として、乳酸菌や食物繊維が豊富で胃腸の働きにも良い効果があります。

竹林を再生して美しい竹林になると、伐採しても春には芽が出て、1年で成木になるので資源循環の効果は大変大きいものです。

農業以外の化粧品・健康食品等の工業製品に使うことができて、貴重なバイオマス資源として地域の産業にも貢献し、雇用増大・活性化に寄与するだけでなく、地球温暖化にも貢献することが出来ます。