日本豊受自然農 農場リレー中継 「ハーブ・薬用植物栽培への挑戦」(金光直人) 金光さんは、トウキ(当帰)を栽培している畑からライブ中継での発表でした。函南農場では主要穀物、野菜の栽培の他に、トウキ(当帰)等の薬用植物の栽培に取り組んでいます。畑にあるトウキは植えてから3年目のもので、薬用以外で使用できる葉の部分等はふりかけやお茶に使用することができる。栽培が難しく発芽率が低く、数を増やしていくことも今後の課題。VTRではセンブリ、藍、エキネシア、チコリの畑で担当者が、それぞれ植物のはたらき、とらこ先生からは霊的見解も聞くことができました。最後に金光さんから豊受での薬用植物の取り組みは始まったばかりですが、これからどんどん挑戦し漢方の部分にも取り組んでいきたいと締めくくられました。 「カブトエビが戻ってきた 豊受米栽培の取組」(富山 敬久) 富山さんは豊受の田んぼからの中継でした。豊受のお米作りは秋の収穫後から田んぼの準備、良い籾だけを使い苗づくり、田植え、除草器で4ヶ月程除草作業し、収穫を迎えることができます。先日田植えの後に田んぼを覗くとメダカ、オタマジャクシ、アメンボがいて、カブトエビもいたそうです。カブトエビは農薬に弱く、最近では、ほとんど見かけないそうで、生えてくる雑草を食べてくれるそうです。そんなすごいカブトエビが田んぼに沢山いたことは、まさに無農薬のたまもの。田んぼには他にも害虫にとっての天敵のカエル、トンボ、カモ、白鷺なども訪れているそうです。自然農で作るお米は、手間暇をかけても収穫量は少なく、今後は、いかに収穫量を増やしていくかが課題。昔ながらの農薬を使わない米作りが見直されていく事を願い、そのために、安心安全な豊受米をしっかりと作っていこうと思います。と述べられました。最後に、豊受で販売しているお米の紹介もあり、今年の収穫もとても楽しみになる発表でした。 「在来種 ハーブ、トマトなど自家採種の取り組み」(米丸 輝久) 米丸さんは、鳥のさえずりも聞こえる洞爺湖を見渡せる農場から発表でした。豊受自然農では、自家採種できる固定種の種を使った栽培を10年以上続けています。刻々と変わる自然環境には逆らわず、新たな環境の変化のなか、自然に発生し引き出される力を大切にしてきました。2008年以降、毎年種取りを続けてきたステラミニというトマトの種は、六本松に引き継ぎ、栽培、種取りを続けることで、土地になじみ、年々進化し、美味しいトマトができるようになり、じゃがいもも同じで、何年もかけ土地になじんだものの方が豊作になる。米丸さんは、種への信頼と安心感があり、これから環境が変わっていってもそれに合わせて種も進化してくと思います。と述べられました。また、ハーブは、自然の中で栽培し、香りや薬効の高い状態を保つようにしている。自家採種する農法は時間と手間もかかり、結果はすぐに出ないが、とても貴重な種ができます。これからも自然に敬意をはらい、置かれた環境の中で、自然に発生する環境に選ばれたものを、守り大切にしてきたいと考えています。と締めくくられました。 「洞爺と六本松のコラボ 新しいハーブティーのご紹介」(澤田 美史) 洞爺農場の澤田さんは、満開のカモミール畑からの中継でした。現在、洞爺で咲いているカモミールなどや六本松のハーブを使った新しいブレンドティーを、とらこ先生に考えて頂いているとのこと。その場で摘んだカモミールと、トドマツ、カラマツ、スーヤ、ホーリーバジル、バタフライピーを入れたブレンドティーの実演がありました。綺麗な色で、さわやかな香りがしてきそうでした。現在、配合を調整中とのことで発売が楽しみになる発表でした。 ドキュメンタリー映画「遺伝子を実験室のビーカーから放出してはならない」上映 前の記事 日本の農業における薬用植物栽培の可能性(小谷宗司 信州大学農学部前特任教授) 次の記事