シンポジウムの様子 午後 その1

菊田雄介氏

午後の講演は、カレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー(CHhom)講師でホメオパシーを教え、また日本ホメオパシーセンター東京本部で、JPHMA認定ホメオパス、認定アニマルホメオパスとして活躍している菊田雄介さんが「人・動物・植物に自然治癒力を活かすホメオパシー」をテーマに講演しました。心も体も精神も三位一体で癒す、自然治癒力を活かすホメオパシー、世界で多くの人に愛されているホメオパシーについて、初めての方にもわかりやすく説明いただきました。

また、由井学長からの食事を頂くものに宛てられたと手書きのメッセージも紹介され、食事をいただくことの有難みが身にしみました。由井学長が主宰するCHhomは、心を正すために、授業を始める前には、祝詞と般若心経を唱和して、その場と心を清めるところから始まる学校だそうです。そうして、知識でなく、愛で人と接することができるようになるために、自己のインナーチャイルドを見つめる心や魂の成長を含めた人材育成を行っている、ユニークな学校であることなども紹介されました。

工藤暢彦氏・米丸輝久氏

農業生産法人 日本豊受自然農株式会社で、静岡県函南の自然農園で農業に従事する工藤暢彦さんと、北海道の洞爺の自然農園で農業に従事する米丸輝久さんは、「自然農実践者の現場の声」をレポートしました。工藤暢彦さんは、落ち葉堆肥を作る様子を報告されました。微生物による発酵や、ホメオパシーのレメディー、カブトムシの幼虫、ミミズなどの助けもかりて、通常2年くらいかかる堆肥づくりを8ケ月で行っているそうです。

米丸輝久さんは、洞爺農園で栽培されている自然の氣にあふれたハーブを紹介しました。また、様々な植物から自家採種をする活動などの紹介もありました。

休憩時間には、果樹を植える前に、土地のエネルギー状態を上げるために、炭を入れて植樹をしている風景や、日本豊受自然農の野菜をつかった由井代表のクッキングや収穫の様子、そして野菜の丸かじりの様子なども流され、上映内容に参加者から時々、歓声や笑い声も混じる アットホームな会場の雰囲気が印象的でした。

東昭史氏

当日は総合司会としても活躍の東昭史さんは、フラワーエッセンス研究家でCHhom講師としてもフラワーエッセンス学を教えておられます。その立場から、「地球からの贈り物・フラワーエッセンス」をテーマに講演を頂きました。植物は自分自身を映し出す鏡であり、植物に目を向けることで自然に従い賢く生きることができる、そして、その架け橋として植物のいのちを転写したフラワーエッセンスが存在するので、是非活用していただき、人間と環境の関わり、自分自身のあり方について考えて欲しいとのメッセージが伝えられました。

小谷宗司氏

NPO法人 自然科学研究所 理事長の小谷宗司さんは、CHhomでは薬草学の講師をつとめられていますが長野の御嶽山という日本古来の様々な薬草が育つ地域をフィールドで活躍されている経験を含め「薬草の豊富な御嶽の自然を守る」というテーマで講演されました。

講演では、長野県の薬剤師会専務理事、また地域の農業振興などにも関わってきた実践や経験も踏まえ、総合的な視点から、現代の食糧事情、農業生産事情、耕作放棄地の問題などを本音で、様々な現場の事情まで含めてお話をされ、皆さんもその内容にうなずきながら聞きいっており、感嘆の声が上がるなど、大変わかりやすく、様々な問題提起を投げかけられた講演となりました。

片野敏和氏

JA函南東部 代表理事組合長の片野敏和さんは、「自然農による酪農業の現状と今後の課題」をテーマに発表されました。最初に、函南地域の耕作放棄地を、由井寅子さんを中心にした日本豊受自然農の皆さんが、農薬、化学肥料を使わない自然農で、引き継いで農業を続けられていることについて感謝していることを伝えられた後に、自らの実践されている農薬、化学肥料を使わない酪農を行うことでの牛乳づくりの実践についてレポートされ、人間の健康を考え、自然農を行うことの重要性についても話されました。「食べることは命がけ」という言葉にあるように、食べ物を意識し選んでいかなければ命にかかわる、それくらい大切、とのメッセージが伝えられました。

また東日本大震災、福島原発事故で大きな被害に遭われた福島県の酪農の件についても、自ら何回も足を運ばれた経験なども含め話され、家族のように大事にしていた牛を置き去りにして餓死させた現地の酪農家の苦悩や、除染といっても、現在有効な対策も見出せずに膨大な費用がかかっている現実などにも触れながら、今更ながら原発を再稼働させようとしている利権にしがみついた政治家などの愚かさについてコメントし、JA函南東部で行われている自然な酪農や、日本豊受自然農の由井寅子代表の自然と共生する農業とその人柄に最大限のエールを送られました。

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