農業生産法人日本豊受自然農株式会社の由井寅子代表は、「日本農業復興への自然農からの提案と放射能問題への対策法」をテーマに発表しました。由井代表の講演から、時差のあるロンドンのRAH英国本校とも同時TV中継がつながれました。
講演の最初に、
最後の木が切り倒された。その後に、
最後の川が汚された。その後に、
最後の魚を捕まえた。その後に、
やっと気づくのだ。
お金は食べられないことを。
という詩がよまれました。
そして、地球環境問題を多くの人が認識する啓蒙の著ともなったレイチェル・カーソンの「沈黙の春」からの引用も行い以下の3つの視点から自らの臨床や実践の結果も含め発表を行いました。すなわち、農薬・化学肥料などが、現代の多くの日本人に深刻な食源病を生んでいること、そして、原発・放射能の真実、そして、薬、予防接種は病気を治していない、それどころか、様々な深刻な病気を起こしている事実を、日本復興を願って話をされました。プレゼンの間、会場の中は、聞く皆さんの「集中」に包まれたような会場一体となって、皆がその話の内容に聞き入っているといった講演となりました。後半に流された発達障害の方が、予防接種などに含まれている水銀やアルミナ、そして9種の予防接種を希釈振盪した同種療法で、みるみる改善していく映像を通しての事実から、私達は、プロパガンダでなく事実を見なければならないことを改めて感じさせられました。
その後、「信念の病気」というタイトルで流された由井寅子代表の健康相談で治っていく方々の声をダイジェスト映像で特集した内容をみて、多くの人が涙していました。サルコイドーシスや、リューマチ、うつ、虐待、自殺未遂、様々な苦しい人生を生き、心と体の病気に苦しんでいる方々。それに対して由井寅子代表は、慈愛に満ちた一人間として、苦しみと悩みを共有しながらクライアントを理解していきました。そしてホメオパシーのレメディーを力も借り、心と体の病気が劇的に改善していったのです。由井寅子代表の健康相談は、人が生きることの意味をあらためて問いかける感動的なものでした。講演後、何人もの方が立ちあがって拍手が続くなど、感動的な発表となりました。
由井代表の発表にひきつづき、その発表の中でも紹介されていた福島県川俣町で微生物による農地の放射能低減の実証試験を行っている高嶋康豪博士の記者会見映像が、自然エネルギー・東日本復興ネットワーク代表で、福島で自然農、複合発酵技術による、放射能汚染された農地回復のプロジェクトに取り組んでいる佐倉直海さんの解説で流されました。
この会見は、3月16日に行われたばかりで、福島県川俣町での5千坪の牧草地での実証実験では大幅に放射線値が下がるという結果が出ています。これは『緊急版!微生物が放射能を消した!!』という高嶋博士の著書でもレポートされている内容で、飯島秀行さんが、福島県で発酵技術により放射能を大幅に下げている実践結果や、由井寅子代表が震災後すぐに福島の果樹農園を訪れ、70種類の野菜や果実を発酵させた植物活性液にホメオパシーのレメディーを加えて使い、福島の果樹園などで放射線に汚染されていない果実を収穫した成果などともつながるものです。
この高嶋博士の研究は、台湾政府研究所などでもオーソライズされており、311震災後すぐに、台湾政府や、韓国の科学技術トップから日本政府に対しこの技術を使うことが福島原発事故の解決につながると提案されていながら、まったく国が動くことはありませんでした。しかしこのように微生物を活用した放射能低減ための技術が草の根的に広まってきていることは、福島・東日本方々に希望を与えるものになるのではないかと思います。
締めくくりとして、パネルディスカッションを行う予定でしたが、残念ながら時間の関係上、講演者から一言ずつ本日のシンポジウムについてコメントをいただくという形になりました。ここでその要約をご紹介致します。
■ 由井寅子代表
「人間、動物、植物、地球が自然体に戻れるようにするにはどうしたらよいか、それを考えていくことが今回のテーマだったと思う。そのためには、まず私たちが気に影響を与える自分の想念に責任を持ち、今の自分に幸せだと思えるようになることが求められる。」
■ 小谷宗司氏
「自分の職能から得た知識を、これからの日本の農業や医療のために役立てるよう積極的にシェアしていきたい。このあつまりが、日本の医療を変えていく力になることを期待している。」
■ 大下伸悦氏
「超高齢円熟社会を迎えた日本は、地球が滅ばないために選ばれた聖の集団である。創造意識がすべてであるので、依存することなく主体性を持って生きなければならない。農業を自分でやれなくても、本物の農業の推進を応援すべき。本物の生き方と積極的につながっていかなければならない。」
■ 成瀬一夫氏
「これからは薬に頼らないで食で健康になる時代。マスコミの使命として、由井代表の豊受自然農、そして自然農を側面から応援していきたい。」
■ 片野敏和氏
「3,40年前から自然農に取り組み、遺伝子組み換えへの対応も早くから行ってきた。自分の子供、孫に食べさせても大丈夫なものを供給するのが私の使命。函南の地で由井代表と共に頑張ってやっていきたい。」
■ 佐倉直海氏
「科学の枠組みではありえないことが現実に起こっている。目をしっかり開いて取り組んでいかなければ、健やかな大地を取り戻すことはできない。たくさんの新しい技術が動き出す時代。官も民も市民も企業も、それぞれが得意とする分野で協力しあい次に進んでいくことを願っている。」
■ 飯島秀行氏
「食卓における花、寝室においても無害な花作りをめざして30数年。本日のシンポジウムに参加して、真実を追求すると皆同じ道を歩いて行く、ということを確信した一日だった。」
各講演者からコメントをいただいた後は、ニュージーランドにおける自然農の取り組みの映像が流され、そのあとで、イギリスのバイオダイナミック農法実践者、マーク・ムーディー氏を招いての講演が行われました。
医学を学んでいた25年前、ホメオパシーに出会い、その当時から環境や食についての関心が高かった事からホメオパシーを農業に適用する活動を始められた そうです。シュタイナーについてはもちろんの事、1930年代に植物にポーテンタイゼーションした物質を与えて実験を繰り広げたリリーさんのお話には感銘を受けました。 ニュージーランド、パキスタンでもホメオパシーを農業に取り入れて良い成果が出ている事をグラフに表示し、多くの素晴らしい記録を見せて頂きました。また、チェルノブイリで汚染された北イタリアの土地では、ホメオパシーを活用することで放射線値が下がった成果も報告されていました。
遺伝子組み換えについても、トウモロコシの実験を例に、大変興味深い結果を発表して下さいました。劣性遺伝子であっても、遺伝子組み換えをしていないトウモロコシは、優性遺伝子で遺伝子組み換えをしているトウモロコシより強い。植物は頭が良いので、嘘の花粉を見分ける事ができる。といった内容でした。 惑星の影響を敏感に受ける植物達。植物達から学ばせて頂く事が多くある事を考えさせて頂けた発表でした。
そして、最後には、由井代表から閉会の挨拶がありました。「環境、人、植物、すべてを含めどうしたら日本を復興できるか、これからの課題。すべてを自然型に戻していくしかない。人間も犬も猫も、すべてを自然型に戻して、自分らしく生きていきましょう。」鳴り止まぬ拍手の中、第1回の日本の農業と環境シンポジウムは閉幕となりました。
真実を見通し、自らの意志で自然型に移行することを選んでいけば、この困難は乗り越えていける、そのようなことが感じられた充実の一日になったと思います。長時間にわたってご参加いただきました講演者の皆様、参加者の皆様、そしてお手伝いいただきましたボランティアの皆様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。