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静岡大学の中井弘和名誉教授
「種苗法を超えていのち、暮らしを守る農業へ」

静岡大学の中井弘和名誉教授に「種苗法を超えていのち、暮らしを守る農業へ」をテーマに講演をしていただきました。

まず種苗法について問題提起した後、江戸時代に種が農民を守ってきたこと、享保の大飢饉で命より種を守ったことなど、興味深いエピソードに「種」というものがいかに昔から大事にされてきたのか実感しました。一方、近代日本の成り立ちの中でこの種が軽視されてきた経緯がありました。中山名誉教授は全国の農家と一緒に育種を行い、自然農法に適応する新稲品種などを研究した中で、在来種の価値は人間の体を癒すようになっていると話されました。

最後に、「土壌が生態系の基本であり、地球=土に植物が生え、動物がそれを食べ、人間も植物や動物を食べて、そして人は土にかえっていく」と、いのちがあらゆるものを循環して巡っていることを優しい口調の中に力強く講演を締めくくりました。

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