第7回日本の農業と食のシンポジウム開催報告と御礼

2018年5月吉日

「種子が大事 -日本の食の安全と、農林業の未来への提言 Public seed 種は皆のもの-」
第7回日本の農業と食のシンポジウム開催報告と御礼

5月13日の京都リサーチパーク サイエンスホールでの第7回 日本の農業と食のシンポジウムには激しい雨の中、200名を超える皆様にお集まり頂き、誠にありがとうございました。ご参加、ご協力いただきました皆様にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

このシンポジウムは、東日本大震災の被災地支援を機に、食の安全と自然型農業からの日本復興を目的とし、毎春開催してきたもので、今年で7年目となります。

特に今回は、国会でのTPP審議入り、この4月から主要農産物種子法廃止、野菜の自家採種すら規制されかねない省令による種苗法改正など様々懸念される状況の中での開催となり、今年は「種子が大事」「日本の食の安全と、農林業の未来への提言 Public Seed 種子はみんなのもの」を副題に、社会的にも大変重要な内容を世の中に問題提起する大会となりました。

当日は、日本の種子(たね)を守る会顧問で元農林水産大臣も務めた弁護士の山田正彦さん、『遺伝子組み換えルーレット』日本語版制作の発起人でもあり、世界の食の問題の研究家でもある印鑰智哉さん、日本消費者連盟での食の安全の問題を長年担当されてきた「食政策センター ビジョン21」を主宰する安田節子さん、古来から様々な難局を乗り越えてきた日本の知恵を現代に浮き上がらせる国史研究家の小名木善行さん、自然な種子を守る活動について日本豊受自然農がさらに大きく関わるご縁をいただいた女優の杉田かおるさん達をお招きしました。また、パネルディスカッションでは食料安全保障や種子法についても論文を上げ発信している弁護士の南出喜久治さんなど素晴らしい先生方にご登壇いただきました。

日本豊受自然農のスタッフ達もリレーで各栽培担当が、米、麦、大豆などの穀類や野菜、ハーブなどを自家採取の種で自然型農業を実践し、それらの作物を食品加工・化粧品製造・レストランなど六次産業化で取り組んでいる事例を発表しました。また私の自然療法のクライアントが自分を愛せるようになり、とても美しく輝くような女性に変身し、人生を喜びを持って生きられるようになったケースを発表してくれました。私は、農業家であり自然療法家の立場から、食を正さねば健康を維持できないことを中心に発表し、農業と食の安全を実践するために何をすべきかを提案させていただきました。人が幸せで健康に生きるために真剣に問題提起をしてくれた発表者の皆様のお陰で、種子(たね)や土壌の問題から、自然な農業、食の安全から健康、さらにTPPに入ることの問題点まで、多くの人が幸せで健康に生きるために何をすべきかに気づきました。そしてどうすれば解決できるのかを知って頂いたのではないかと思います。何が問題なのかを知ることで、初めて対策もできるのです。(※詳細は開催レポート、参加者アンケートをご覧ください。)

私たちは、自然農の農家であり、体を害さず環境を汚さない食品や化粧品、洗剤などの生活用品などを作り、食やハーブ、薬草を使った自然産品を提供しています。種子の自家採種の問題は、自然型の農業を行う農家にとっては生命線となる大事なテーマです。また、参加された方が未来に希望を持って生きていけるように、豊受自然農が実践している種から加工までの一連の流れをDVDで見て頂きました。自然農を行う人々のお手本になれるように、これでも更に精進しています。

人事を尽くして天命を待つ覚悟で、日々やるべきことに地道に精一杯、取り組んでいきます。今後とも、ご理解、ご協力をお願い致したく宜しくお願い申し上げます。

第7回日本の農業と食のシンポジウム
大会長 由井寅子

▼当日の様子や参加者の声。

▼人気ブロガーで当日講演された、ねずさんこと小名木善行さんに以下レポート頂いています。
▼環境農業新聞が、「第7回日本の農業と食のシンポジウム」の特集記事を掲載