米丸輝久(よねまる てるひさ)
農業生産法人 日本豊受自然農株式会社 洞爺農場 農業従事者
2007年より北海道の洞爺湖を見渡せる大自然に囲まれた農場で原野を開拓しながら、無農薬、無肥料でのハーブの栽培を始める。種まきから製品であるハーブ健康酒の製造までを自社で一貫して行い、使用する水は、山の湧水を直接引き込んでいる。最近では、種芋の植え付けから収穫までまったく自然な状態で育てるジャガイモ、日本の伝統食を支える大豆の栽培にも力を入れている自家採種にも取り組んでおり、育てている作物は、自家採種したものを年々繋いでいっている。
北海道:安全安心な農業の復興ために、自然な「種」を残していきたい!
今、雄性不稔のF1の種や遺伝子組換えの種から作られた作物が多く日本にはあります。それを食べる子どもたちは本当に力強い体をつくれるのだろうかと考えてしまいます。先日、野口種苗研究所の野口勲社長の講演を、カレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー(CHhom)東京校で聞かせていただきました。どうすれば私たちの食べ物は自然に戻れるのだろうかと悩んでしまいました。
私は日本豊受自然農の会社ができる前から由井先生に農民になるために雇われました。私はその時から種をとらなければならないと直感的に感じ、種を採り続けてきました。自家採種は誰にでもできるサバイバルするための第一歩だと思います。種採りは、まずは始めて、そして続けてみることが大事だと思います。種採りは忍耐と緻密さが必要です。
野生の植物が自らの力でたくましく生き延びているように野菜だって自然のなかでたくましく生きる力を備えています。決して一代限りものじゃありません。人間と共に歩んできた野菜が生き延びて行く為には少し人間の手をかりますが、種取りを続けていくと段々とその土地に合ったものに変わっていきます冬は極寒となる北海道であっても、冬が来る前に種採りし保管しておいて、また暖かくなってから蒔くことで、繋いでいくことが可能です。
人間に都合よく改良されてしまった種ではなく、自らで生き延びる力を失っていない種を自家採種で繋いでいきたいと思います。シンポジウムではどうやって種採りをするかを伝えていきますので、自給自足しサバイバルしようと思う皆さん、ぜひ京都シンポジウムにお出で下さい。